単語帳を読むことは勉強ではない
単語と意味を並べて見ながらめくると、見ている間は全部分かる気がします。しかし答えが横にある状態では、思い出す練習をまったくしていません。実際に必要な場面では答えは横にないので、練習の形が本番と違ってしまいます。意味を隠して先に思い出し、それから確認するだけで結果は大きく変わります。 この方法がきついのは、思い出せない瞬間がよくあるからです。けれどもその失敗こそが記憶を強くする過程なので、間違える経験を避けないことがむしろ近道です。カードの表に単語、裏に意味と例文を書くだけの単純なやり方で十分です。
文の中で覚えるべき理由
単語一つに意味一つを貼り付けて覚えると、実際の文でその単語が別の位置に使われたとき気づけません。一緒に使われる組み合わせ(動詞と前置詞、名詞と形容詞)が記憶に一緒に入って初めて使えるようになります。例文を一緒に見るのは面倒に見えても、結局その方が速いのです。 たとえば日本語ではどれも「する」や「言う」と訳される動詞のように、意味の近い単語は、何と一緒に使われるかで区別されます。こうした違いは意味の説明ではなかなか残らず、例文をいくつか丸ごと覚えておくと自然に身につきます。
- 意味を隠して先に思い出す
- 例文と一緒に覚える
- 一緒に使われる組み合わせごと記憶する
- 間違えたものだけ集めて見直す
間隔をあけて見直す
一日にまとめて20回見るより、数日に分けて見る方が長く残ります。そして間隔は少しずつ広げる方が効率的です。完全に忘れてから見ると最初から覚え直すことになるので、忘れる直前に見るのが最も良いタイミングです。 簡単な目安としては、覚えた日、翌日、3日後、1週間後、2週間後のように少しずつ広げていくやり方があります。正解した単語は間隔を広げ、間違えた単語は短い間隔に戻すと、難しい単語に自動的に時間が多く割かれます。間隔反復の機能があるカードアプリを使えば、この計算を代わりにやってくれます。
どの単語から覚えるか
すべての単語が同じ価値を持つわけではありません。実際の文章や会話に頻繁に出てくる数千語が、ほとんどの文を覆います。珍しい単語に時間を使う前に、よく出てくるものを確実にしておく方が、読みと聞き取りにずっと早く反映されます。 試験の準備ならその試験によく出る単語、仕事が目的なら自分の分野の文書で繰り返し出てくる単語を先に押さえるというように、目的に合った頻度を見るのもよい方法です。
覚えた単語を使えるようにする
入れるだけで出さないと、見れば分かるが使えない状態になります。新しく覚えた単語で短い文を自分で作ってみる、その日あったことをその単語を入れて書いてみる。それだけで使える単語に変わります。 最初は文がぎこちなくても構いません。使おうとした瞬間に、その単語がどんな文の形と合うのかを自分で確かめることになり、その過程が単語を本当に自分のものにします。
1日に何個がちょうどよいか
1日に覚える単語の数は、新しく覚える量より復習する量を基準に決めるべきです。間隔反復をすると数日後からは新しい単語より復習する単語の方がずっと多くなるので、最初に欲張って1日100個ずつ入れると、1週間ほどで復習が追いつかなくなってやめてしまうことがよくあります。1日の勉強時間が20〜30分なら新しい単語10〜20個ほどから始め、復習がたまらないか見ながら調整する方が長続きします。
- 復習がたまったら新しい単語をいったん止める
- 1日の勉強時間内に復習が終わる量を保つ
- 週末にまとめて詰め込まない
よくある間違い
単語の勉強が思ったほど効果を上げないときは、たいていいくつかの間違いのどれかに当てはまります。特に発音を確かめずにつづりだけ覚えると、聞いたときにその単語だと分からないので、最初に覚えるときに一度は音を聞いておくのがおすすめです。
- つづりと意味だけ覚えて発音を確かめない
- 意味をいくつも一度に覚えようとする
- 間違えた単語を別に管理しない
- 単語帳の最初の部分だけ繰り返してやめてしまう
- もう知っている単語を復習に残し続ける
自分の単語帳づくりのチェックリスト
市販の単語帳もよいですが、読んだり聞いたりした素材から自分で集めた単語は文脈ごと記憶に残り、ずっと長持ちします。自分で作るときは項目を増やしすぎず、必要な情報だけにすると続けやすくなります。一度作ったカードも、使ってみて不自然なら例文を差し替えるなどして手を入れていきます。
- 単語と発音(音が聞けるとなおよい)
- 出会った文脈での意味一つ
- 最初に出会った元の文、または短い例文
- よく一緒に使われる表現
- 紛らわしい似た単語があればメモ
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